2018.09.14建築知識
日本で家を建てるとなると、構造的に選択肢がたくさんあります。
先週は、『在来工法』と『壁式工法』をご紹介させていただきました。
フォーラスデザインでは、この2つの工法のイイトコどりをした『モノコック構造』を採用しております。
モノコック構造はもともと、航空機用に開発されたものです。
スペースシャトルや新幹線、F1レーシングカーといった極めて強固さが求められるものに使われている構造で、軽量かつ内部空間を広く、しかも外部からの力に対して非常に強い性質を持っています。
この考えを建築に用いたモノコック構造の家は、柱や梁、土台を構造用パネルで一体化し、6面体の箱型にすることで外からの力を建物全体で受け止めることができます。
従来の在来工法は骨組みで支えるので、外からの力でゆがみや変形を起こす心配がありました。
また、単純な壁構造(2×4や2×6など柱・梁のない構造)でもモノコック構造といえますが、壁で家を支えているため、窓や扉の大きさや位置に制約があります。
フォーラスデザインが標準採用しているモノコック構造は上記二つの制約や心配を解消するハイブリットな工法です。
外からの力を面全体で受け、バランスよく力を分散して変形しにくい仕組みになっているため、木造軸組構造に比べて強度が高い家を建てることが可能になり、在来工法の利点である自由な空間・自由な開口(=窓や扉)が可能になります。
耐震性や耐久性だけでなく、モノコック構造は耐火性・遮音性・耐熱性にも優れています。
地震や台風が多い日本では、モノコック構造の家はまさに総合的に優れていると言えます。